沖縄を観光するなら絶対に外せない世界遺産庭園！
"沖縄にある観光名所「識名園」を知っていますか？識名園は、当時琉球王家の別邸として作られ王家の保養や中国からの来客を歓迎するための「おもてなしの館」として利用されていました。明治時代に訪れた外国人教師が「宝石をちりばめた箱庭」と絶賛するほど壮大で美しいこの場所は、平成12年に世界遺産にも登録されている人気の観光スポットです。そんな琉球庭園の魅力をあますところなく紹介していきます。
『楽園と呼ばれる庭園』
識名園は、日本庭園と中国の様式が混ざり合う琉球ならではの異国情緒あふれる庭園です。園内ではゆったりとした時間が流れ、王国の気風漂う建物からは深い歴史を感じ取ることができます。庭園を歩いていると絵画と見間違うほどのすばらしい景観を目の当たりにすることも。広大な敷地では先の見えない園路を歩くことも多く、探究心をくすぐられることもしばしばあるため沖縄観光を楽しむには最適の場所となっています。泉や池が多く点在するこの庭園では、現実を忘れて夢のようなひと時を過ごすことができます。
『最大の見所御殿』
庭園を歩いていくと御殿に辿り着きます。総面積160坪の敷地に15もの豊富な部屋数を持ち槙の木を中心に作られた赴きある別邸は「おもてなしの館」として使われました。槙の木は雨や湿気に強いという特徴があり当時高級木材であったことから、建設にどれだけ力を注いだのかがわかります。御殿から眺める庭の風景は圧巻。一番格式の高い人物が寛いだという一番座から見えるのは沖縄の県木であるリュウキュウマツと日本を代表する柳です。柳は沖縄ではほとんど見ることはできない植物なので、リュウキュウマツと柳の二つの融合はとても貴重な風景であり琉球庭園ならではの魅力が垣間見えます。澄んだ青空と青々と生い茂る緑のコントラストに、泉の音を聞きながら佇んでいるといつしか心が癒されていくのがわかります。
『史跡観光』
御殿のほかにも多くの貴人たちに愛された史跡を見ることができます。その名を「育徳泉」と呼び、現在でも庭園の中に数多く点在する池に清らかな水を与え続けている泉です。当時周囲の小川や井戸が枯れ果ててもこの泉だけは枯れることなく水が湧き続けたという神秘の泉。水質もさることながら石積みの造りも見事で国の天然記念物にも指定されています。
池をぐるりと囲んでひっそりと佇む六角堂の東屋も観光には欠かすことができません。まるで水に浮かんでいるような神秘的な雰囲気を漂わせる六角堂は、御殿に続いて観光客に話題となっているスポットです。庭園を一望できる展望台「観耕台」もあるので、訪れたらそこからの景色を眺めて琉球の風景を堪能しましょう。
持てる限りの知識と能力で造られたこれらの建物は、ほとんど戦災で失われ現在もすべてが復元されたわけではありません。失われたものと現存している建物を垣間見ると、かつての繁栄や歩んできた歴史を感じ取ることができます。
『異国を楽しむ』
庭園を歩いていると、中国を意識した石橋に出会うことがあります。庭園にある石橋は琉球にある石灰岩で作られますが、その様式は中国の小運河にかかる石橋を参考にしているため所々で見かけるそれに異国の空気を感じます。また、御殿の近くに連続している石橋はそれぞれ違った趣で見るものを楽しませてくれます。
『果樹園』
琉球ならではの南国のムードたっぷりな果樹園を観光しましょう。一般的な日本庭園ではまずお目にかかることができない果樹園とバナナ園が庭園内にあります。かつては、バナナ一色だったという果樹園も現在ではシークヮーサーやグァバ、カーブチーなどたくさんの果実を楽しむことができます。特に、カーブチーは沖縄固有の柑橘系の果実でめったに見ることができないのでおすすめ。
『イベント』
琉球の文化を肌で感じれるイベントは観光を楽しむのに最適です。
・歌会
平成11年以降、沖縄を代表する短歌の行事として毎年文化の日に行われ全国から数多くの作品が寄せられる有名なイベントです。学生の部と一般の部で分かれ、入選作品などの表彰や講評が行われます。
・友遊会
多彩な催しと伝統芸能で観客をわかせるお祭りです。当日は入園無料となり、多くの観光客が足を運びます。エイサーや空手演舞、三線、琉舞といった様々な伝統芸能は迫力満点。次世代の文化を担う青少年たちの晴れの舞台としても高く注目を浴びている人気のイベントです。
・宮廷結婚式
沖縄でしかすることができないもっとも格式が高いといわれる琉球庭園での結婚式を運よく見ることができるかも。琉球王朝時代の琉装をまとった珍しい挙式はほかでは絶対に見ることができないので、観光の最中に目にすることができたらとっても幸運です。
琉球庭園は日本と中国の歴史が融合し新しい美のかたちを生み出している歴史的な観光名所です。沖縄に観光に来た際はぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。独特な空間と歴史的建造物を余すことなく堪能することができます。"
